採集記 2001.08.31〜09.01 新潟・檜枝岐・群馬採集オフ編



プロローグ


埼玉系のグループはまとまりがないと言うか、自分勝手というか...
皆採集が好きで、それぞれ毎週のように採集に出かけているのであるが、なかなかみんなで一緒に採集に行くということがない。
休みが合わないのも一因であり、また、採集スタイルの違い、経験の違いなども要因と思われる。
とは言え、折角メンバーがいるのだから、
  「たまにはみんなで集まって採集に行こう!」
と言うことで、今回の採集オフとなった。
時期としては、ヒメオオの採集もでき、オオクワの採集もできる時期。
と言うことで、当初9月初旬を予定していたのであるが、私がどうにも待ちきれなくなって、この日(8/31〜9/1)にしてもらった。
99年4月以来の、埼玉支部の流れをくむメンバーの採集オフである。

コース予定は、
  8/31PM6時頃、鶴ヶ島インターを出発
  8/31夜間、新潟にて街灯採集、その後、檜枝岐に移動
  9/01午前、仮眠の後、檜枝岐でヒメオオ採集
  9/01午後、栃木の林道に移動し、ヒメオオ採集
  9/01夜間、群馬にて街灯採集
というハードなものである。
スタートメンバーは、トムさん、伊賀さん、じゅんさん、simさん、チンタさん、私。
8/31に新潟で佐渡2号さんが合流し、9/1に群馬でスイングさん、齋藤二人さんが途中参加した。



8/31夜間、新潟ポイント


まずは8/31PM6時、鶴ヶ島のマクドナルドで待ち合わせ。
トム車が渋滞にはまり、30分程度遅刻するも、無事集合し関越から新潟へ。
午後9時頃新潟ポイントに到着。
が、寒い!!
何度か気温を測定したが、16℃を切るような寒さであった。
昨年は9月の中旬頃までオオクワを採集していたのに、えらい違いである。
今年はどうしてしまったんだろうか。

とは言え、そこはクワ馬鹿達のこと。
その寒さをものともせず、街灯採集のために車を降りてゆく。
第一ポイント、第二ポイント...と回るが、オオクワどころかコクワ1匹いない。
クワ馬鹿は、クワガタのことを考えるが、クワガタはクワ馬鹿のことを考えてくれないのである(^^;
有望な目的地の一つが近づく。
...と、そこには採集者の姿が。
  「あちゃぁ、この寒いのに、やっぱり採集者はいるねぇ」
まぁ、我々も来ているのだから、決して人のことは言えないのである(^^;;
ここには、街灯が何本も並んでいる。
みんなをこのポイントの手前に降ろし、歩きながら街灯をチェックしてもらう。
私はと言うと、そのまま車に乗り最終地点まで移動。
そこで、...ゆっくり休憩してしまうのであった(^^;
まっ、こんな悪条件の中街灯チェックするより、明日に備えて体を休めておいた方が良いであろう(^^
...と言うか、単なる怠け者とも言う(^^;
しばし休憩していると、ぼちぼちメンバーが集まってきた。
が、なんとそこには佐渡2号さんの姿が。
バッティングしていた採集者は佐渡2号さんだったのである。
さすがクワ馬鹿(^^;
佐渡2号さんは、本当は当日のうちに帰宅予定だったらしいのであるが、このまま我々に拉致され、翌日まで付き合うことになってしまった。

強力なメンバーを加え、さらに街灯チェックは強化されるのであるが、いかんせんクワガタはいない。
いったんこのポイントを離れ、少し離れた別のポイントに向かうことにした。
途中、木の脇にある街頭の下で、遂に発見!!
チンタさんがクワガタをゲット!
もっとも、それはアカアシクワガタで、言ってみれば、この辺りでは一番の普通種なのであるが、何しろ初物である。
ふぅ〜、坊主にならなくて良かった。
結局このアカアシはこの新潟ポイント唯一の獲物であった。
その後、もっとも有望なポイントまで進んだのであるが、結局クワガタはこの一頭しか見つからなかったのである。
さみし〜〜!!



檜枝岐へ大移動


通常、この新潟ポイントにくると、この辺りの街灯を5〜6周回り、採集するのである。
が、いかんせん、今日は条件が悪い。
また、明日のこともあるので、この際一気に檜枝岐に移動してしまうことにした。
とっとと檜枝岐に行ってしまい、そっちで街灯をチェックした方が、まだ可能性は高いだろう。

だが、一気に檜枝岐に移動できないことは、実はこの私が一番知っていたりする(^^;
今回の参加者だって、そうそうたるクワ馬鹿達である。
想像した通り、途中街灯があるたびに車を止め、みんなで降りて街灯チェックをしていた。
  「あ〜あ、こんなことしてると檜枝岐につくのは朝になっちゃうなぁ」
と思っていても、みんなの気持ちも非常によくわかってしまうのである。
当然ながら、私は車の中で休憩している(^^;
ここで体力を使ってしまうと、ヒメオオ採集のときまで体力がもたない。
いくらクワガタ採集の時には猿なみの知能になってしまう私と言えども、これだけ何度も同じことを繰り返していれば学習するのである。
で、何十回となく車を停め街灯チェックした後、ようやく檜枝岐に着いたときには既に午前4時半を回っていた(^^;
ちなみに、福島県に入ったとき確認したところ、気温はなんと11℃であった。
確か今日は8月31日だったはずなのであるが...
そうそう、そう言えば、檜枝岐では私がアカアシを一頭採集した。
たかがアカアシと言うなかれ。
一晩で2頭しか採集できなかったうちの1頭なのである。
たかがアカアシ、されどアカアシ
案内人としての私の面目躍如であった(^^
...アカアシ.........やっぱりサミしいかも(^^;;



9/1日中、ヒメオオ採集


初ヒメオオ♀
実はこの日、東京グループもヒメオオ採集に来るはずなのである。
おそらく7時頃には林道に入るだろう。
...と言うことで、我々は6時半頃から林道に向かうことにした(^^;
ちなみに、この日はあいあん氏も来ることになっている。
が、あいあん氏は東京メンバーから新林道進入禁止のお達しを受けているので、この際心配する必要はない(^^

仮眠の後、林道に向かう準備をしていると、見覚えのある車が通り過ぎた。
  「やられた!」
それは、東京メンバーの車だったのである(^^;
あわてて準備を終え、新林道に向かう。
新林道を進んでいくと、案の定、東京メンバーの車が止まっていた。
が、ここからは車の性能の違い。
埼玉メンバーはトムさんの4駆スペースギアである。
これ以上車で進むのは難しいので、ここからは歩いて登ると言う東京メンバーを尻目に、我々は車で通り過ぎることにした。
ま、時間も早いことだし、ヒメオオが出てくるのはこれからであろう。
埼玉は頂上から、東京は下からと言う感じで、それほど有利不利なく採集はできるものと思われる。

私の初ヒメオオ♀
しばらく進んでいくと、
  「いたっ!」
と言うチンタさんの声。
どうやら、目線の高さ辺りにいたらしい。
早速車を停め、みんなでデジカメを取り出す。
みんなの準備が整い、写真撮影を行おうと、ヒメオオがいた場所に向かうと...
なんと、その木の根元で、トムさんがちゃっかり3頭のヒメオオを採集していた(^^;
どうやら、これから木を登っていこうとしていたヒメオオだったようである。
とは言え、チンタさんの見つけたヒメオオは残してあり、無事みんなで写真撮影を終了。
いよいよ、ヒメオオ採集の本格スタートである。
昨晩惨敗であっただけに、嫌が応にも気持ちが盛り上がる。
  「さぁ、今日は思いっきり採集するぞぉ!!」

ちなみに、私は3人から「ヒメオオ頂戴メール」を貰っている。
今回の私の命題は、最低3ペア、出来れば6ペアのヒメオオを採集することである。
私のヒメオオ採集の実力から言うと、結構厳しいものがあるが、ここは一番、本気で探すことにしよう!

ヒメオオペア
さて、無事頂上に到着し、まずは頂上を捜索する。
いつもなら、10数頭は採集できる頂上なのであるが、今日は何もいない。
ん〜、さすがに時間が早すぎるらしい。
仕方がないので、しばし休憩を取り、その後ヒメオオを探しながら歩いて降りることにした。

伊賀さん、じゅんさん、佐渡2号さんが先行。
その後を、simさん、チンタさん、私がじっくりと探してついて行き、トムさんが最後尾を車を転がしながら着いてくるというパターンとなった。
特に決めたわけではない。
けど、こう言うのは結構性格が出ると言うか、気持ちが表れると言うか...
どういうわけか、くっきり分かれるような気がする。
もっとも、私の場合は性格が出ているのではなく、あくまで学習の成果である。
本来は私も先行型の性格なのであるが、先行したからと言って決してたくさん採れると言うわけではないことが分かっている。
むしろ、じっくりと探した方が効率が良いのである。

頂上からの景色
ただし、同行者があいあんさんの場合は別である。
この場合は、先行しないことには始まらない。
じっくり探した方が良いのは、あくまで先行者が見逃してくれるからである。
特にメンバーが多い場合は、先行することが目的となってしまうことがあり、見逃しが増えるような気がする。
が、あいあんさんの場合、根こそぎしていってしまうので、これに遅れをとってはまったく坊主になってしまうのである。
あいあんさんと同行する場合、必ず先行するようにすべきである!(^^

さて、ヒメオオであるが、さすがにこれだけは最盛期でもあり、時間が経つにつれ徐々に採れ始めた。
が、私が1頭見つけるたびに、そのそばでsimさんとチンタさんが数頭ずつ見つけてゆく。
また、最後に降りてくるにもかかわらず、トムさんも着々と数を追加している。
なかでもチンタさんは、昨日のアカアシといい、本日の初ヒメオオと言い、今回が初の遠征採集とは思えないような成果を上げつづけている。
感心した私は、そのクワガタを見つける目を「チンタの目」と命名した。
おそるべし、「チンタの目」である。

ヤナギの葉っぱ
で、結局新林道でのヒメオオの成果は、全員合わせて28頭。
早朝の捜索で、まだまだこれから登ってくるヒメオオが沢山いただろうと言うことを考えると、なかなかの成果だったと思われる。
おそらく、時間さえあればまだまだ採れただろう。

が、時間もないので、次に広沢林道に入ることにした。
ただ、こちらは、通常のルートは沢山の人達が入っているだろう。
更に、あいあんさんも入っているはずである。
そんなところに入っていっても、メリットは少ない。
と言うことで、我々は裏道を行くことに...
おかげで、大漁と言うまでは行かなくても、そこそこ、着実に成果を上げてゆく。
全工程を終了し、「じゃ、そろそろ栃木林道に移動しますか」と言う寸前に、あいあん氏をゲット。
想像通り、広沢ルートには沢山の人達が入っていたらしく、さすがのあいあん氏ですら成果は30頭ほどとのこと。
(とは言え、我々一人一人の成果よりはよほど多いが(^^;)
やはり裏道に行って良かったなぁとの思いと共に、それでも30頭ゲットしているあいあんさんって...と、認識を新たにした。
...と言うのはもちろん嘘であり、一緒に採集に行くことの多い私としては、そんなことは当然の事実として受け止めてしまうのであった(^^;

で、ここまで、我々全員の成果は、ヒメオオ66、アカアシ22、コ1、スジ1、ミヤマ1。
Maxはミヤマの62、ヒメオオは52であった。
ちなみに、私個人の成果は、ヒメオオ6♂8♀、アカアシ2ペア。
どうにか、目標を達成することが出来た。

その後昼食を食べ、佐渡2号さんとはここでお別れ。
本当は群馬までのルートも誘ってはいたのだが、結果から言うとここまでにしたのは大正解であった(^^;



栃木から群馬へ


今回の前半のメンバー(私を除く)
さて、その後我々は栃木の林道を通り、群馬に抜ける予定である。
「なんとか林道」をトム車はずんずん進んでゆく。
柳の群生が見つかるたびに、車の中から、あるいは車を降りて目を凝らすのだが、クワガタはまったく見つからない。
新林道や広沢林道とそれほど違いがあるとは思えないのであるが、不思議である。
本当にちょっとした違い、しかし、クワガタにとっては大きな違いがあるのだろう。
チンタの目をもってしても、一頭も見つからなかった。

が、栃木側に抜ければ実績があるらしい。
それを期待しつつ、車を進める。
頂上を過ぎ、悪路を降りていくとすぐ、オフロードバイクで登ってくる人とすれ違った。
すると、バイクの人曰く、
  「この先崖崩れで、車は通れませんよ」
とのこと(^^;
折角ここまで登ってきたのに...
仕方がなく、ここから戻り121号回りで群馬に行くことに...
ちなみに、トムさんは2時間掛けて登って来たこの道を20分足らずで駆け降りたらしい。
が、私はこの頃お昼寝の最中で、全く分からずとなってしまっていた(^^;
結局、舘岩村を出たのは午後5時過ぎとなってしまい、とうとう、栃木林道、群馬林道でのヒメオオ採集はパス。
いきなり群馬での街灯採集に突入することになってしまったのである。



群馬で夜間採集


まずは、途中にあるスキー場の駐車場に寄る。
ついてみると、なんとも明るく、いかにもクワガタがやってきそうな照明がともっていた。
冬には夜間ゲレンデを彩る、ナイター用の照明である。
これをチェックしないクワ馬鹿はいないだろう。
と言うことで、我々も車を降り入念にチェック。
しかし、いない!
オオクワどころか、コクワ一匹、アカアシ一匹いないのである。
おかしい!!
絶対に今年はおかしいと思われる。
確かに、今日も気温は低い。
ちょっと肌寒いと言っても良いくらいである。
が、例年なら、バリバリ灯火採集をしていた時期なのに。
もしかするとこの天候不順は、数年後にくる大いなる災いの第一歩かもしれない。
おそらく、この大いなる災いは、こうしたクワ馬鹿たちによって発見されてゆくのであろう!(嘘)

さて、次にこの夜から参加のスイングさん、齋藤二人さんの両名が待つライトトラップポイントに行くことにする。
先ほどから何度も携帯が鳴り、トラップを張るポイントを相談してきていた。
と言われても、こちらも殆ど行ったことのない場所である。
なかなか良いアドバイスも出来ないまま来てしまったが、どうやら相当苦労したらしい。
着いてみると、何とも凄いところでトラップを張っていた(^^;;トテモ書ケナイ
後日、日中に行ってみたら、その辺りは既にヒメオオポイントに差し掛かった辺りであった。
が、蛾すら殆ど来ておらず、どうにも思わしくない。
と言うことで、トラップを片づけ、急遽街灯採集に変更。
齋藤二人車にsimさん、チンタさん、スイング車に伊賀さんが移乗し、残るトム車のじゅんさん、私と3組に分かれてそれぞれ街灯採集を開始。
必死の探索の結果、カブトとかノコとかをごくわずかに採集出来たものの、殆ど成果は無し。
どうもこの頃、街灯採集には見放された感がある私であった。



エピロローグ


午後11時頃には採集を終え、齋藤二人さん、スイングさんとは現地で解散。
残るトム車は、関越に載り、午前2時頃鶴ヶ島インターに戻る。
ロイヤルホストで軽食を取り、精算をした後解散した。
ナイターに関しては散々の成果ではあったものの、ヒメオオ採集は結構楽しめた採集オフであった。
また、私としては珍しくヒメオオ探しに気合を入れた採集でもあったのである。
その後数日間、ふくらはぎから腹筋にかけて筋肉痛に苦しんだのは言うまでもない(^^;




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