採集記 2000.08.26 新潟編


つ・い・に...




プロローグ


ここに来てようやく月齢が良くなってきた。
そろそろ、採れるんじゃないかと言う期待が沸いてくる。
週末が近づくと、もう、どうにも我慢できなくなってきた。
今週は、namihiroさんとの灯火採集を予定している。
となれば、当然ながら群馬灯火システムである。
今度こそ! と、否が応でも期待は盛り上がるのである。

が、何と言うことだろうか。
私と同期の奴が海外支社の社長として移動すると言うことで、金曜日に送別会が入ってしまった(;_;
残念であるが、これは出ないわけには行かない。
仕方がないので、今週は土曜日帰りの採集にしよう。



新潟へ


今回は、朝出発が出来て、しかも灯火採集だけの予定である。
会社帰りに出発するのに比べれば、なんと時間に余裕があることか。
心も軽やかに、一般道を走ることにした。
最終的に、今回のメンバーはnamihiroさんと、クワ道さん、ポンちゃん、カンちゃんとなった。
クワ道さん、ポンちゃん、カンちゃんとの採集は久しぶりである。
楽しい一日になりそうだ。

午後4時2分。
待ち合わせ時間に遅れること2分で、無事待ち合わせ場所に到着。
クワ道車が既に到着していた。
namihiroさんが来るまで、クワ道さん、ポンちゃん、カンちゃんの本日までの成果を見せて貰う。
な、なんと! 57mmのヒメオオ、53mmのアカアシを採っていた!
オオクワも2♀採っていたのであるが、私としては53mmのアカアシに感動してしまい、オオクワへの興味が薄れていた。
こんなことは、生まれて始めてであろう。
う〜ん、格好良い!
まぁ、別に欲しいわけではないが、採ってみたいものである。

そうこうしているウチに、namihiroさんが到着。
namihiroさんも、前日檜枝岐でやって、この日新潟、翌日また檜枝岐と言う凄い予定であった。
しかも、namihiroさんは昨日オオクワ5♀を採集したとのこと。
(ちなみにnamihiroさんグループは翌日の檜枝岐でも2♀採った
う〜ん、やはり昨晩から採集に行きたかったなぁ。
なんで、こんな時期に海外への移動なんかあるんじゃぁ!!!(;_;



採集


当然、今夜の採集も期待大である。
6♀(ポカ道さんの2♀の内1♀は一昨日採集)採集した翌日なのである。
採れないわけはない。
必ず採るぞぉ!!

さて、この日も群馬灯火システムが登場している。
どうやら、群馬支部は私に新潟産を採らせるために、みんなで灯火システムを持ち出してくれているような気がする。
う〜ん、本当にお世話掛けます。
ただ、私、ライトトラップと相性悪いみたいな気がするんだよなぁ(^^;;;

トラップ予定地に向かい、到着してみるといつものトラップ場には鍵がかかっている。
仕方がない、一つ下のトラップ場でセットしよう。
が、今回はライトトラップが2機有るのである。
トラップ場が少ない新潟は、こんなとき不便だ。
やむなく、同じ場所でセットすることにしたが、群馬システムは最近遂に1500Wとなっており、初めてここでライトトラップをやるというクワ道さんにはちょっと辛いかもしれない。
せめてもと言うことで、より有望そうな場所にクワ道セットをセットして貰った。
そのおかげか、第一クワはクワ道セットに飛来したアカアシであった。

が、その後、クワが来ない。
群馬システムでさえ、コクワ♂の飛来を始めとして、ぼちぼちクワ、カブが飛来した程度であった。
クワ道さんや、namihiroさんが街灯ルッキングに出るが、やはり成果は思わしくなかったようである。
昨日のオオクワ♀6頭とかの檜枝岐とは雲泥の差であった。

ど〜〜〜〜してぇ?(;_;

ひょっとして、私って疫病神?
その後クワ道セットにはクワは飛来せず、9時半頃にはセットをたたみ、帰ってしまった。
結局、6時半頃ライトONし、9時半頃までの間に両ライトトラップに来たクワはたかだか10数頭程度であった。

私は今回も群馬システムに頼って、街灯ルッキングに出ることもなく、システムに張り付いていたのである。
が、さすがにしびれを切らして、午後10時ちょっと前、街灯ルッキングに出ることにした。
今年のルッキングポイント4箇所を回るが、オオクワどころかコクワさえいない。
仕方がないので、チョット離れた町の方まで足をのばしてみることにする。
群馬支部のhiroさんが昨年2♀採ったと言うところに来てみると、
  「おっ! クワ発見!」
と言うことで、久々のミヤマ♂ゲットとなった。
  「また、クワが飛び始めたのかなぁ」
とか思いながら回りをルッキングしてみると、前方に今にも飛び立ちそうに羽を広げているクワ♀がいる。
  「おっと、逃がさないよん(^^」
とか思いながら、飛び立つ所を上から押さえる。
  「ん? でかいぞ...」
明かりに照らしてよく見てみると...

  「うわぁ〜!!! ゲットォ!!!!!!!!!」

遂に、遂に、遂に、オオクワ♀ゲットの瞬間であった。
昨年新潟に来始めてから、苦節13ヶ月。
回数にして10回目の新潟採集、そして、9回目のこのポイントのことであった。

クワ道さん、ポンちゃん、カンちゃんなどが参加している∞クラブにおける、オオクワゲットの合図は「握手」である。
私もそれを真似て、
  「灯火システムの所に戻ったら、何も言わずにnamihiroさんに近づき、おもむろに握手を求めよう」
とか思いながら、車を走らせた。
灯火システムポイントに着き、はやる気持ちを抑えながら、namihiroさんに近づいたのである。
が、後5mと言うところになって、namihiroさんが、
  「どうでした?」
私はもう、我慢がならず、思わず、
  「ッシャァ!」
とガッツポーズ。
残念ながら握手まで至らなかった(^^;
この後すぐ、namihiroさんが街灯ルッキングに行ったのは言うまでもない。



エピローグ


実はその後、7頭のクワが飛来した。
もちろんコクワ、アカアシなどなのであるが、チョット変なことに気が付いてしまった。
実はこの7頭の内、群馬システムのシートに来たのは2頭だけだったのである。
他の5頭は、10mくらい離れた壁の所に飛来していた。
もしかすると、この新潟産地においては、群馬システムは明るすぎるのかもしれない。
灯下ポイントは結構狭く、片側は崖になっているのである。
ひょっとすると、オオクワも来ていたのに、その崖の方に落ちていたのかも...
などと言うことを考えさせられてしまったのである。

が、まぁ、何はともあれ、新潟産オオクワゲットである。
ようやく今年の目標を達成することが出来た。
これからは、オフミを兼ねた採集、新ポイントの探索に向かうことにする。
もちろん、時間があればここ新潟ポイントにも来ることであろう。
気持ちにも少し余裕が出てきたようである。
これから新潟産を狙う人にアドバイスを送る。

  採れぬなら、採るまでこよう新潟県



おまけ


家に帰って、翌日すぐにこの♀を産卵セットした。
幼虫が40頭くらい採れた檜枝岐産ワイルドの産卵セットと同じ形である。
が、秋になって開けてみると、幼虫は1頭しか採れておらず、しかも、この♀は☆
悲しい...(;_;
また来年、やり直しになってしまった。
う〜ん、頑張るぞぉ!!!(^^



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