採集記 1999.07.29〜31 檜枝岐編

− 檜枝岐家族キャンプ −



プロローグ


檜枝岐というと既に何度も通っている場所である。
7月頭くらいまでの新緑の檜枝岐、夏でも涼しい檜枝岐、秋の紅葉の頃の檜枝岐。
もちろん私の目的はクワガタ採集なのではあるが、それを除いても一度は家族を連れてきて、
 「いつも行っている檜枝岐って、こんな所なんだよ」
と教えて上げたいものだと思っていた。
今まで、毎年家族を連れてキャンプなどには行っているのだが、檜枝岐はいささか遠く、いかんせんキャンプの対象にはならなかった。
(何しろ、軟弱オートキャンパーなもので...)
が、さすがにここの所何度も通っているウチに、だんだん檜枝岐も身近に感じるようになり、ついに、檜枝岐キャンプを実現することが出来るようになったのである。
残念ながら、長女は体操クラブの短期講習に出たいとのことで、家内の実家(近所にある)に泊まりに行ってしまい、今回キャンプに行くのは、私、家内、次女の3人となった。



現地へ


出発は午前9時。
本当は8時頃に出るはずであったのだが、いつものことでたっぷり遅れ、この時間となった。
ま、今回はそんなに焦る必要もない。
のんびりと行くことにしよう。
で、家を出て岩槻インターへ向かう。
ん〜、しかし道路が込んでいる(^^;
岩槻インターに付いた時点で11時を越えてしまった。(^^;;
が、その後は順調に進み、東北道を塩原西那須野インターで降りて、一般道へ。
もうこの辺は道路の心配をしなくて良いので楽である。
が、もうじき田島道の駅と言う所で、次女が車酔いをして休憩をとることになった。
最近何故か車に弱くなった次女である。
昔は全く平気だったのであるが、いったいどうしたことだろうか?
実は、この後、この車酔いが今回の予定を大いに狂わしてゆくのであった。
とは言え、休み休みではあるが、午後3時頃、なんとかキャンプ場に到着。
テントを張り、キャンプの準備を整えた。
ちなみに、ここに来る途中の道ではワイルドモンキーが道路を横断している場面に遭遇し、車酔いに苦しむ次女の心をつかの間楽しませてくれた。
う〜ん、さすがは檜枝岐である(^^;;;



気持ちは夜の採集、着々と準備


今までのキャンプのパターンであると、暗くなる頃に食事の準備を開始し、多少暗い中食事をして、それから温泉なり、風呂なりに入りに行くのである。
が、ここは檜枝岐。
そんなことはしていられない。
いぶかしむ家族を後目に、午後5時頃から夕食の支度を始める。
いくらキャンプの食事は時間がかかるとはいえ、午後5時半頃には夕食開始。
次女曰く、
 「なんだかずいぶん早い夕食だね」
う〜ん、どうしてだろうね?(^^;

で、6時半頃にはアルザの温泉へ。
家族にはのんびり羽を伸ばして欲しいところではあるが、私の方は既に気もそぞろ。(^^;
そそくさ温泉を出て、駐車場辺りを見回り始めた(^^;;
だが、さすがにまだ明るいだけあって、何もいない。
7時過ぎにはみんなも温泉を出てきて、テントに戻った。
さぁ、いよいよ夜の部だ!!(^^)



夜の部


少し休んで午後7時半頃。
次女に、
 「クワ取りに行こうかぁ?」
と言うことで、いよいよ街灯ポイントへ出発となった。
街頭に到着してすぐ、アカアシ♂ゲット!
今日は殆ど満月のはずなのであるが、まだ月は出ていない。
なかなか、順調な滑り出しとなった。
...のであるが、その後なんにも採れない(;_;
まずい!
普段ならそれほど気はしないのであるが、きょうはまずい!
そうこうしているウチに、思った通り、
 「もう帰ろうよぉ」
と、次女である。
う〜ん、しょうがないなぁ、今回は仕方ないか(;_;
と言うことで、テントに戻ることになった。

が、さすがに檜枝岐の夜。
こいつだけは譲れないので、テントに娘を置いてすかさず再スタート
しばらくアルザ駐車場で張った後、再び街灯ポイントへ出発した(^^)
ちなみに、アルザ駐車場ではコクワ1♂ゲット。

某有名自販機の前に張っていた人としばし歓談したが、今日は殆ど採れていないとのことである。
まぁ、月齢も最悪なので仕方ないか。
たまには気分を変えてみるかと言うことで、某温泉街に向けて出発した。
こちらはもろ街灯ルッキングである。
ここでも採れるはずなんだがなぁ、という街灯をルッキングするが、見事に何もいない。
 「う〜ん、今日は駄目だなぁ、多分誰も採れてないだろう。」
と思ったのは大間違い!
某有名自販機ポイントへ戻ると、春日部のRYOさんがいて、
 「オオクワ♀採りましたよ、ライトトラップです(^^)/」
ひゃぁ〜、こんな日でも採れる人は採れるんだなぁ。

んが!!、そんなことで驚いてはいけない。!!!
そのポイントを張っていた人によると、私が某温泉街に向けて出発したすぐ後くらい、また、見知らぬ人がこのポイントに来て、何かを拾ったとのこと。
 「何を拾ったんですか?」
と聞くと、手を振るわしながら差し出して...
そこには、70mmオーバーのオオクワ♂が!!
 「あんなに手を振るわしている人を見たのは初めてです」
とポイントの人。
う〜む、気持ちは分かるような気がする(^^;
某温泉街なんて、行かなきゃ良かった(;_;
が、ポイントの人曰く、
 「私もずぅ〜っと張ってたんですけど、採れたのは本当に車道の真ん中で、もしそこにいても採れなかったと思いますよ。」
とのことであった。
が、そんなことは慰めにもなんにもなっていない(^^;;
ま、一番悔しいのはやっぱりそのポイントの人なんだろうとは思うのだが...



2日目午前の部


あけて2日目。
今日もいい天気、キャンプ日和である。
食事をして、早速いつもの林道へ向かう。
家内は滝巡り、娘はプールを主張したが、滝は明日、プールは午後と言うことで、強引に林道にした(^^;
もちろん、ヒメオオ狙いが主たる目的ではあるのであるが、今回は、
 「いつも私が行っている檜枝岐を紹介したい」
との思惑からここへ来ているのであるから、林道へ向かうのはやむを得ないのである。←嘘偽り無い気持ち!
が、ここでも娘が車酔いに!!
林道に着かない!
それでも、ごまかしごまかし、アカアシポイントまでは来たものの、さすがにその先に進むことは許されなかった(;_;
弱っちゃったなぁ。
ま、それでも何とかこのポイントでヒメオオ♂(50mmくらいあるかも)、アカアシ数頭をゲット
あきらめて、そのままキャンプへ帰宅。
午前の部は、これだけで終了になってしまった。



2日目午後


ここはやはり、機嫌をとっておかなければならない。
夜だけは譲れないので、日中はあきらめよう(^^;
と言うことで、アルザのプールへ。
たっぷり遊んで、温泉にも入ってキャンプに戻った。
もちろん食事は6時頃には開始。
無事7時頃にはすべて終了。
いよいよ夜の部である。



2日目午後


昨日のこともあるので、月齢が悪いとは言ってもおざなりには出来ない。
まずは、アルザでスタート。
が、何も採れない!(;_;
採れたのは、片顎がないミヤマ♂(そのまま放虫)
符節がないカブト♀(そのまま放虫)
くらいであった。
そのうち、アルザの電灯も消灯し、仕方がないので街灯ポイントへと向かう。
ちなみにアルザにいた間、お会いした他の採集者はなんと1名。
飛んで来さえすれば、私の独り占めだったのに...

で、街灯ポイントに着いてみると、そこにもやはり誰もいない。
う〜ん、檜枝岐で、これだけ他の採集者に会わないのは初めてである。
今日のオオクワは独り占めじゃぁ〜!(^^)
...ただし、飛んでくればだけど。
で、結局飛んでこなかった。(;_;
まぁ、見逃したという可能性も無くもないのであるが、いかんせんクワガタそのものが少ない。
やっぱり、月齢が悪いのかなぁ。
(ちなみに、翌日あいあんさん、シーラさん、シーラJrなどが訪れており、オオクワ♀をゲットしている)
結局この日ゲットしたのは、ミヤマ♂1、ノコ1ペア、コクワ少々、アカアシ少々、カブ♀2頭、カブ♂1頭であった。
なんでやねん!



3日目朝


起床して一服していると向こうの道に見慣れた車が通った。
何であの車を見間違えよう。(^^)
行ってみると、やっぱりあいあんさん、助手席さんであった。
助手席さんはまだ睡眠中。
あいあんさんには今回の結果をお話しし、お祭りだか子供会だかで配るということで頼まれていたコクワを渡した。
しばし、歓談したが、ふと火をかけっぱなしだったことを思いついてテントに戻る。
幸い火の方は家内が消してくれていたが、そのまましばし朝食の準備などに追われる。
しばらくして、あいあんさんが来て、
 「じゃぁ、そろそろ林道に向かいます。」
とのこと。
一緒に行きたかったのは山々なのであるが、この日はキャンプの最終日でもあり、テントも畳まなくてはならないため断念。
 「今日は沢山採れると思いますよ」
と言うことで、行ってもらった。
う〜ん、悲しい!(;_;

朝食をしているとシーラさん登場
あいあんさんが先に向かったことを告げ、しばし歓談。
そしてシーラさんも林道に向かった。
なんでここで見送らなくちゃならないんだろう?とふと情けなくなってしまった私であった。



3日目午前中


当初の予定通り、家内の希望した滝見物に向かう。
最初は順調にスタートしたが、結構山道が険しい。
お年寄りも見に行って帰ってくるのではあるが、結構辛かったりする。
で、途中で断念。(^^;
なんて体力がないんだろう >私
奥さん、ゴメンm(_ _)m
仕方がないので、日光に行って華厳の滝を見ることにした。(^^;;
が、今市に着く頃ふと思い出し、
 「華厳の滝を見るにはいろは坂を上らなくちゃならないんだけど...」
 「酔っちゃうからやだ!」
と娘。
華厳の滝も断念して、そのまま帰宅することに...(^^;
う〜ん、檜枝岐の他の観光ポイントを回れば良かった。(^^;;
でも、檜枝岐の観光ポイントって、いったい、どこだ?



エピローグ


...と言うことで、エピローグ。
やっぱりクワガタ採集に家族を連れていくのは無理がある。
(いや、本当はキャンプに行ったはずなんだが...(^^;)
う〜ん、家族サービスとクワガタ採集を両立するのは難しいなぁ。
でも、一応は檜枝岐に連れていったし、夜涼しいことは喜んでいたみたいである。>家内
(リップサービスかも知れないが...)
ちなみに、今度は5月末頃に来て尾瀬に水芭蕉を見に行こうねとか言っていた。>家内
クワガタ採集以外で檜枝岐に行くのは辛いが、やっぱり連れていかなければならないだろうなぁ。
ま、次回はゆっくりと一人で来させてもらおう。(^^)

追記
 次回は一人では来たのであるが、ゆっくりとは出来なかった。(^^;
 次回、8/7新潟・檜枝岐編、乞うご期待!(オオクワは採れなかった(^^;)




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