採集記 1999.06.16 地元編




プロローグ


急に思いついた。
そろそろ、地元の様子も見ておいた方が良いかな。

今私の興味はオオクワ採集一点に向かっている。
従って、コクワ、カブト、ノコくらいしか期待できない地元ポイントはあまり興味がない。
一昨年にヒラタが一匹採れてはいるのであるが、滅多に採れる物ではないのである。
そもそも、ヒラタに対しても興味は大分薄れてきている。

とは言っても、今までお世話になってきた地元ポイントである。
やはり、ある程度、どんな状況かくらいは見ておいた方が良いだろう。

...と言うことで、会社終了後、地元ポイントへ行くことにした。



ポイント1


とは言っても、さすがに地元であり、そんなに決心して行くほどの物ではない(^^;
会社帰りにちょっと寄ってこれる所である。
この第一ポイントは3〜4年前には、あちこちの木から樹液が出て、コクワ、カブトが嫌ほど採れた。
が、昨年は樹液を出している木が1本しか無く、どうもコクワさえ減ってきたように思われる。
今年もやはり、樹液を出している木が1本しかない。
もっとも、その木は泡を立てて樹液が噴き出していた。

でも、クワ、カブの姿はない。
まぁ、地元では有名ポイントではあるので、子供達が先に来ていた可能性はある。
ならば良いのであるが、虫がいなくなってきたとするとちょっと淋しい。
ま、仕方がないので、その樹液を出している木をじっくりと眺め、木には一匹も付いていないことを確認した。
根元は大分掘られている。
根掘りをするのは良いのであるが、掘った後は埋め戻して置いて欲しい物である。
...とか思いながら眺めていると、
 「あれ? 枝の後ろにクワガタがくっついている」
一本落ちていた枝にクワガタ発見。
小さいから、コクワの♀かな?と思いながら持ち上げてみると、
 「やや、ヒラタだ!(^^;」
しかも♂であった。
後で計ってみたら32mmであった。


欲しい、欲しいと思ってるときには全く採れなかったくせに、もういらないかと思ったらあっさりゲットしてしまった(^^;
なんで一昨年採れなかったかなぁ。
一応存在だけは確認したので、そのまま逃がしてやろうかなとも思ったのである。
が、まぁ写真撮影くらいしようかと思い、連れて帰ることにした。



ポイント2


こちらは子供公園に隣接している林である。
例年樹液を出しているくぬぎがある。
この木は今年もたっぷりと樹液を出してくれていた。
が、ボコボコ削られている。
どうやら穴を広げるために削ったようである。
ひどいことをする奴がいるものだ。
子供かも知れないが、そんなことをするとポイント自体が死んでしまうことに気が付かないのだろうか。
「自分さえよければ後はどうなっても構わない」みたいに考えているのかと思うとがっかりである。
もう少し先のことも考えて欲しい。

さて、結局この木ではクワ、カブは何も見つからなかった。
その足で、隣の子供公園に行ってみる。
こちらは昨年5〜6本の木から樹液が出ていた。
素晴らしい子供公園である。
今年も5〜6本の木が樹液を出している。
まだ樹液の出は少ないが、これからどんどん出てくるだろうと思われる。
ちなみに、このポイントではコクワ1♂、1♀が確認された。

この他にもまだまだ、コクワ、ノコくらいは期待できるポイントはあるのであるが、今日はこれでおしまい。
家に向かうつもりで車を発進させたが、
 「あれ?」
子供公園の中ではあるが、昨年までは樹液を出していなかった木から樹液が出ている。
思わず車を止めて確認しに行ってしまった(^^;
これ又ダラダラと樹液が出ており、期待が出来る。
ちなみにこの木ではコクワ3♂、2♀が確認された。
もちろん、さすがに採っては来なかった。



エピローグ


まぁ、ヒラタはおまけとしても、ポイント自体は今年も順調なようである。
削られた木と、根掘りされて掘られたままの木は残念であるが、仕方がない。
根掘りされた木については、この秋にでも又埋め戻しておくことにしよう。
子供達のためにも、今後もこれらのポイントが元気に続いて欲しい物だと思う。



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