採集記 1997.12.20 韮崎編

この採集記は、月刊「くわがた狂の大馬鹿者達!1月号」に投稿した記事に一部加筆、修正した物です。



プロローグ


1997.12.20、クワ友のH氏、M氏と韮崎に朽ち木割採集に行くことになりました。
H氏の転勤がほぼ本決まりになったようで、第一次送別会を兼ねた採集会です。
目的地は、クワガタ界の巨頭某氏から教えてもらった場所です。

午前7:30、談合坂集合に合わせるため、午前6:00自宅を出発。
主な持ち物は、斧、ルアーケース、ハリスはずし(針金の代わり)、タオルに長女から借りたラジカセです。
ラジカセは最終目的地で熊が出る可能性があるとのことであったため、常に音を鳴らせているようにするために用意しました。
しかし、これがかさばること。(^^;
実際には車に置きっぱなしで、持ち歩くこともなく、終わってみれば、幸い、熊に合うこともなくラジカセの出番はありませんでした。(良かったですねぇ〜(^^)
途中、朝昼食用のパン、飲み物とラジカセ用の電池を買うためにコンビニに寄り、高速に入る手前でガソリンの補給をしました。
ところが、本当に高速の手前であったため、なんと、リッター100円!
ウチの近所なら85円なので、とんでもない高値でした。(失敗したなぁ(^^;
でも、この日は天気も良く、風もなかったため高速は順調に進行。
我が愛車は1300ccのワンボックスカーのドミンゴのため、横風があると時速80キロも危ういのですが、おかげで平均90キロ近い速度で巡航できました。



午前中


で、午前7:20、無事談合坂に到着、H氏と合流しました。
M氏は若干遅れて、午前7:50頃到着。
さあ、いよいよ出発です!
またまた、途中コンビニによって天使のたまごっちを購入。
H氏達の昼食用のパンなどを購入するためによったのですが、たまたま目に入ったため、次女のクリスマスプレゼント用に買ってしまったのでした。
その後、更に目的地を目指し、近くになってから私とM氏の車は置きっぱなしにして、H氏の車に便乗。
最終目的地を探しますが、なかなか見つかりません。
仕方がないので、それらしい所に入ってみました。
山道を少し登ると、「おお!美人木!!」
H氏が真っ先に突入します。
M氏がこれに続き、私は呼吸を整えるために一休み。
歳はとりたくないもんですなぁ。(^^;
この木で両氏は何匹か幼虫をゲットしました。
私はこの木の周りのキノコが生えている木を何本か割ってみましたが、残念ながら一匹もゲットできませんでした。(; ;)
この最中、地元の方が通り、一つ二つ会話をしました。
中でも地元の人は火の関係を非常に心配しており、たばこの吸い殻などに気を付けるよう、注意を受けました。
実はこの道の入り口にはチェーンが渡してあり、車が入れないようになっていたのですが、これも、過去、クワガタ採集家によりぼや騒ぎが発生したために行った措置なのだそうです。
朽ち木割はやっても良いが、火には特に注意してほしいとのことでした。

ここでしばらく朽ち木割をした後、更に林道を登ることにしました。
途中何本もキノコの生えた立ち枯れがあり、そのたびに斧をふるいます。
(但し、毎回やるのはH氏とM氏だけで、私は2回に1回くらい休憩します(^^;
両氏はこの辺でも何匹かゲットしていたと思いますが、私はまだ坊主です。(^^;
更に登るとちょっと突出した地形の先に一本立ち枯れがあります。
日当たりも良さそうで、なかなか魅力的な木です。
私は早速斧をおろし、休憩に入りました。(^^;;;;
M氏が早速幼虫をゲットします。
なかなか大きな幼虫でした。
ひょっとするとオオクワ?との期待も盛り上がりますが、一応ここは冷静に、ノコの幼虫と言うことにしておきました。
だけど、立ち枯れの状態から言って、ノコってことはなさそうですね。(^^;
可能性から行くと、オオクワ、コクワ、アカアシ辺りの幼虫と思われます。
ほんの少し期待を込めて春から夏を待つことにしましょう。(^^)
H氏もこの木で採集したと思いますが、特筆すべきなのは、なんと!私も幼虫を2匹ゲットしました。やりましたね(^^)/
残念ながらこの林道では、この後あまりたいした朽ち木はありませんでした。



午後


実は先ほどお会いした地元の人に情報を聞き、我々はどうやら某氏から教えていただいた場所が分かりそうだったため、そちらに向かうことにしました。
やはり、地元の人には挨拶するものです。(^^)
でも、目的地はまた山道を登らなくてはなりません。(^^;
  「俺はクワガタ採集に来たのであって、山登りに来たんじゃないぞぉ!」
と叫びたくなりましたが、そうは言っても仕方がないので、必死に二人の後をついてゆきます。
こちらはすでに人が入った跡があり、所々鉈が入った跡があります。
とは言っても、まだまだキノコのついた朽ち木はたくさんあり、10mくらい登る度に両氏は斧をふるっています。
当然私は2回に一回くらい休憩です。(^^;

しばらくこんな状態が続いたでしょうか、突然H氏が、
  「あっ、あんな所にも美人木が...」
右手の奥に少しだけ朽ち木の頭が見えます。
H氏とM氏は早速突入しました。
私も珍しく両氏に続きます。
キノコが生えた木は何本か有ります。
最初に見つけた美人木をH氏が、奥にあった美人木をM氏が、すでに誰かが削った後の木を私が担当しました。
まあ、体力と根性から言って順当な配置ですね。
が、残り物には福があるとでも言いましょうか、私の担当の木は大当たりです。
食痕があちらこちらに走っています。
当然ほとんどの食痕は前に削った人が採っています。
でも、まだ探しきっていなかったらしく、私も3匹ゲットしました。
この木にはキノコがついていたのはもちろんですが、白く朽ちており、堅さも程々でおいしそうです。
もしかしたら、オオクワかもしれません。
まぁ、多分コクワかアカアシでしょうが、ほんのちょっぴり期待して育ててみることにします。



結果


最終的に、M氏が15匹程度、H氏が10匹程度、私が5匹の幼虫をゲットしました。
体力、根性の関係で、私は両氏の1/2〜1/3程度ですが、私の場合、かなり割る朽ち木を品定めする関係上、質では決して負けていないと信じています。(そう思わないと寂しいでしょ(^^)
春から夏が楽しみです。
温室飼育して少し促進してみようと思っています。
何に育つかはまたどこかで発表することもあるかと思います。
そのときをお楽しみに。



後日談


翌日、H氏は小島氏(クワガタ飼育のスーパーテクニックの著者です)の所に行く予定があり、ついでに採集した幼虫を鑑定してもらうことにしたようです。
小島氏の鑑定によれば、H氏の採集した幼虫は多分コクワかアカアシで、ノコではないようでした。
但し、中に1匹か2匹頭幅が大きな幼虫がいて、ひょっとするとオオクワの♀の可能性も有るそうです。
いやぁ、期待が膨らみますすねぇ。(^^)
H氏の幼虫の中にオオクワらしきやつがいると言うことは...
もしかすると私の幼虫も......(^^)



エピローグ


今回、本来の目的とした場所はまだ半分も登らないウチに帰ってきました。
まだまだ良い木がありそうです。
また行ってみたいものです。
...と言うことで、実は翌週にも行きました。
その採集報告はまた次のページで
では。



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